妊婦健診の血液検査で何がわかる?検査項目やその意味について助産師が解説

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妊婦健診の血液検査では、一体どんなことがわかるのでしょうか?

「どんな項目を調べるの?」「異常があったらどうなるの?」と気になる方も多いはず。

助産師きみ

妊娠中の健康管理にとても大切な血液検査について、助産師がわかりやすく解説します。

この記事の監修者

三重県の助産院きみおもい
助産院きみおもい
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助産師 大脇希美
助産師 大脇希美
  • 看護師・助産師国家資格取得済
  • 日本胎教協会 胎教アドバイザー資格取得
  • 日本助産師会 & 三重県助産師会 に所属
  • 助産院きみおもいを2017年に開業
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妊婦健診の血液検査とは?

妊婦の血液検査

妊婦健診では、基本的には妊娠初期、中期、後期に1回ずつ血液検査が行われます。

助産師きみ

これは妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を確認し、妊娠経過に影響を及ぼす可能性のある病気を早期に発見するためです。

特に妊娠初期の血液検査は、母体の健康状態を総合的にチェックする重要なもの。

妊娠中のトラブルを防ぐためにも、しっかりと検査結果を確認し必要な対応をとることが大切です。

妊婦健診の血液検査でわかること

妊婦

血液検査で調べる主な項目は、大きく分けて以下の7つです。

① 貧血の有無(ヘモグロビン値・鉄分)

妊娠すると血液量が増加し、相対的に鉄分が不足しやすくなります。

そのため貧血の有無を確認し、必要に応じて鉄剤の処方や食事指導が行われます。

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下記の記事では鉄分を含む、妊娠中におすすめの食べ物やダメな食べ物をまとめてるのであわせて参考にしてください。

② 血液型(ABO式・Rh式)

妊娠初期に血液型を調べ、万が一の輸血の必要性に備えます。

また母体と赤ちゃんの血液型が異なる場合に起こる「Rh不適合妊娠」のリスクも確認します。

③ 感染症(B型肝炎・C型肝炎・HIV・梅毒など)

母子感染を防ぐため、妊娠初期にB型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒などの感染症の有無を調べます。

陽性の場合は、母子感染を防ぐための治療や管理が必要になります。

陽性だった場合の対処例

感染症対処例
B型肝炎新生児への感染を防ぐため、出生直後にワクチン接種と免疫グロブリンの投与を行います。
C型肝炎分娩方法を慎重に選び、赤ちゃんへの感染リスクを最小限にする対策を講じます。
HIV母子感染を防ぐため、妊娠中から抗HIV薬の服用を開始し、帝王切開を検討することがあります。
梅毒適切な抗生物質治療を行うことで、胎児への影響を最小限に抑えることができます。

④ 風疹抗体の有無

風疹は妊娠中に感染すると赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるため、風疹抗体があるかを確認します。

抗体がない場合は、感染予防に注意が必要です。

妊娠初期に初めてかかった場合、約30%くらいで赤ちゃんに先天性風疹症候群が発症するといわれています。

⑤ 糖尿病のリスク(血糖値・HbA1c)

妊娠中に血糖値が高いと妊娠糖尿病のリスクがあるため、血糖値やHbA1cを測定し、必要に応じて食事や生活習慣の指導が行われます。

妊娠糖尿病とは?(タップ)

妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値が高くなることで発症する糖代謝異常のこと。

妊娠中に分泌されるホルモンの影響でインスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きが弱まり、血糖値が上昇しやすくなります。

放置すると、赤ちゃんの体重が大きくなりすぎる(巨大児)、早産のリスクが高まる、将来的に母子ともに糖尿病になりやすくなるなどの影響が出ることも。

そのため血糖値の管理がとても重要です。

助産師きみ

多くの場合、食事療法や運動療法でコントロールできますが、必要に応じてインスリン治療が行われることもあります。

⑥ 肝機能・腎機能の状態

妊娠中は肝臓や腎臓に負担がかかるため、肝機能(AST、ALT)や腎機能(クレアチニン)をチェックし、妊娠高血圧症候群などのリスクを評価します。

妊娠高血圧症候群とは

妊娠中に高血圧(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上)や、むくみ・蛋白尿が見られる状態のこと。重症化すると母体や赤ちゃんに影響を及ぼし、早産や胎児発育不全のリスクが高まるため、血圧管理がとても重要です。

下記では妊娠高血圧症候群の原因や症状、予防法までまとめています。

⑦ 血液の凝固異常(PT・APTT)

妊娠中は血液が固まりやすくなるため、血栓症のリスクを確認するために凝固因子の検査を行います。

妊婦健診の血液検査の流れ

クリニック検診
  1. 採血:腕の静脈から血液を採取します。
  2. 検査:採取した血液を専門機関で分析。
  3. 結果の説明:次回の健診時に医師や助産師が結果を説明し、必要があれば追加検査や指導が行われます。
助産師きみ

検査自体は短時間で終わりますが、結果が出るまでには数日〜1週間ほどかかることが多いです。

血液検査の結果に異常があったら?

妊婦

万が一血液検査の結果に異常が見つかった場合でも、すぐに大きな問題があるわけではありません。

多くの場合、追加検査を行ったり、食事や生活習慣の見直しをすることで改善できることも多いです。

助産師きみ

例えば貧血が指摘された場合は、鉄分を多く含む食事(レバー、ほうれん草、赤身の肉など)を意識するだけでも効果があります。(貧血があると鉄剤の内服が開始されます。)

妊娠糖尿病の疑いがある場合は、血糖管理の指導が行われることが一般的です。

さいごに。助産師きみから伝えたいこと

助産師きみ

妊娠中の血液検査は、お母さんと赤ちゃんの健康を守るためにとても大切なもの。

血液検査によって、妊娠中のリスクを早期に発見し、適切な対応を取ることができる!

助産師きみ

ただ私自身、助産師として多くの妊婦さんをサポートしてきましたが、血液検査で異常が見つかると不安を感じる方が多いんです…。

しかし異常が見つかったからといって、すぐに深刻な問題になるとは限りません。

医師や助産師と相談しながら必要なケアを行うことで、安全に出産を迎えられるケースが多いです。

妊婦

ただし、中には注意が必要な結果もあります。

そのため血液検査の結果を正しく理解し、適切な対応を取ることが何よりも重要です。

不安なことがあれば、一人で悩まずに医師や助産師に相談してくださいね。

助産師きみ

血液検査は、安全に出産を迎えるための大切なステップ。結果をしっかり受け止め、前向きに対策をしていきましょう!

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