なぜダメ?妊娠中や授乳中のアルコールを控えるべき理由を助産師がわかりやすく解説

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妊娠中にお酒を飲んでも大丈夫?

胎児性アルコール症候群のリスクが高まるため妊娠中のお酒は控えてください。

妊娠中や授乳中に「少しぐらいならお酒を飲んでもいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、妊娠中は禁酒が推奨されています。

助産師きみ

お酒が胎児や赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのか、助産師の視点からまとめたので参考にしてくださいね。

この記事の監修者

三重県の助産院きみおもい
助産院きみおもい
  • 三重県津市の助産院きみおもい
  • 訪問専門で妊産婦ケアに携わっています
  • 性教育や出張カメラマンとしても活動中
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助産師 大脇希美
助産師 大脇希美
  • 看護師・助産師国家資格取得済
  • 日本胎教協会 胎教アドバイザー資格取得
  • 日本助産師会 & 三重県助産師会 に所属
  • 助産院きみおもいを2017年に開業
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妊娠中のお酒(アルコール)がダメな理由

妊婦はアルコールがNG

妊娠中の飲酒は、お母さんだけでなく赤ちゃんにも大きな影響を与えます。

特に胎児性アルコール症候群(FAS) のリスクが高まるため、妊娠期間中のアルコール摂取は完全に避けるべきです。

妊娠中の飲酒は、胎児性アルコール症候群(アルコールの影響で胎児に脳の発達障害等がおこる疾患)や発育障害を引き起こすことが指摘されており、妊娠中は飲酒をしないことが求められる。また、出産後も授乳中は飲酒を控えることが望ましい。

厚生労働省 アルコール健康障害対策推進基本計画より

胎児性アルコール症候群(FAS)とは?

赤ちゃんの病気

妊娠中にアルコールを摂取することで、胎盤を通じて胎児に影響を及ぼし、発育や神経系の発達に障害を引き起こす可能性がある疾患を胎児性アルコール症候群(FAS)といいます。

具体的には以下のような症状が現れることがあります。

  • 成長の遅れ(出生時の低体重、小柄な体格)
  • 顔の特徴的な変化(目が小さい、鼻の溝が浅い、上唇が薄いなど)
  • 神経系の異常(知的障害、発達障害、行動障害)

妊娠中の母親の飲酒は、胎児・乳児に対し、低体重や、顔面を中心とする形態異常、脳障害などを引き起こす可能性があり、胎児性アルコール・スペクトラム障害といわれます。

e-ヘルスネットより
助産師きみ

アルコールの影響は妊娠初期から発生するため、「妊娠がわかる前に飲んでしまった」という場合でも、気づいた時点から禁酒することが大切です。

授乳中もお酒を控えた方がいい理由

授乳
授乳中はお酒を飲んでも大丈夫?

摂取したアルコールは母乳に移行し、赤ちゃんへの影響もあるため飲酒は控えましょう。

「妊娠中は控えたけど、授乳中は少しなら大丈夫?」と思う方もいるかもしれません。

しかし授乳中のアルコール摂取にも注意が必要です。

授乳中にお酒を控えた方がいい理由
  • アルコールは母乳に移行するため
  • 母乳量に影響を与える可能性もあるため

アルコールは母乳に移行する

妊婦

お母さんが摂取したアルコールは、血液中に取り込まれ、母乳にも移行します。

しかし赤ちゃんはアルコールを分解する能力が十分ではないため、以下のような影響が考えられます。

  • 眠りが浅くなる(夜泣きが増える、睡眠リズムが崩れる)
  • 授乳量の減少(アルコールが母乳の分泌を抑える可能性がある)
  • 赤ちゃんの成長への影響(長期的に摂取すると発達に影響する可能性)

母乳量に影響を与える可能性もある

お母さん赤ちゃん

アルコールを摂取すると、一時的に母乳の分泌が減少することがあるとされています。

これはアルコールがプロラクチン(母乳を作るホルモン)とオキシトシン(母乳を出すホルモン)の働きに影響を及ぼすため。

特にオキシトシンの分泌が抑えられることで、母乳の出が悪くなり、赤ちゃんが飲みにくくなることもあり。

助産師きみ

そのため授乳中もアルコールの摂取をできるだけ控えるのが安心です。

「授乳中だけど少しならOK?」アルコールの影響と代謝時間

赤ちゃんの足

「お酒を飲んだら、どれくらい経てば母乳に影響しない?」と気になる方もいると思います。

一般的に、体重50kgの女性が缶ビール(350ml)を1本飲んだ場合、アルコールが体から抜けるまで約2〜3時間かかるとされています。

アルコールの分解速度は個人差があるため、「〇時間空ければ絶対に安全」とは言えません。

助産師きみ

そのため授乳中も基本的にお酒を控えるのが安心です。

どうしても飲みたいときの対策

飲み会

それでも「たまにはお酒を楽しみたい」と思う方もいるかもしれません。

助産師きみ

その場合は、以下の対策を取ることでリスクを軽減できます。

事前に搾乳しておく

搾乳器

お酒を飲む前に母乳を搾っておき、飲んだ後はアルコールが抜けるまで授乳を控えます。

お酒を飲んだ後の母乳にはお酒が入っているから、搾乳して捨てたほうがいいの?

助産師きみ

捨てる必要はありません。酔いが覚めれば母乳のアルコール濃度も下がるので、一定量の飲酒後に時間を空けて母乳をあげるのであればそのまま授乳してください。

ノンアルコール飲料を活用する

最近はノンアルコールビールやワインも増えており、気分だけ楽しむこともできます。

ただし微量のアルコールを含む商品もあるため、完全ノンアルコールのものを選ぶことが大切です。

下記では妊娠・授乳中のノンアルコール飲料の選び方をまとめてるのであわせて参考にしてください。

授乳スケジュールを調整する

お酒を飲む場合は、授乳間隔を長めに取るなど工夫し、アルコールが抜けてから授乳するようにしましょう。

お酒の代わりになる妊娠・授乳中のおすすめドリンク

炭酸水
助産師きみ

お酒の代わりに楽しめる、妊娠・授乳中に安心して飲めるドリンクをいくつか紹介します。

  • 炭酸水+フルーツ(レモンやライムを加えると爽やか!)
  • 麦茶・ルイボスティー(ノンカフェインでミネラル豊富)
  • 100%フルーツジュース(ビタミン補給にも◎)
  • ホットミルク(リラックス効果も期待)

まとめ 赤ちゃんのために「今だけ我慢」も大切

元気な赤ちゃん

妊娠中・授乳中のアルコール摂取は、赤ちゃんの健康や発育に影響を及ぼす可能性があるため、基本的に控えるのがベストです。

特に妊娠中は胎児性アルコール症候群のリスクがあり、少量であっても影響を与える可能性があります。

授乳中も母乳を通じて赤ちゃんにアルコールが移行するため、「少しなら大丈夫」と過信せず、できるだけ控えるのが安心。

お母さんと赤ちゃん

とはいえ、お酒を楽しみたい気持ちもあるかもしれません。

そんなときは、ノンアルコール飲料を取り入れたり、授乳スケジュールを調整するなどの工夫をしながら、赤ちゃんの健康を最優先に考えてみてくださいね。

妊娠・授乳期は一時的なものですが、赤ちゃんの健康にとってはとても大切な期間です。

助産師きみ

「今だけの我慢」と思って、赤ちゃんとの時間を大切に過ごしていきましょう

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